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「アナリティクス×エンジニアリング」により、データ分析をビジネス価値に変換するブレインパッドの独自手法とは

目的はビッグデータの分析そのものではなく、そこで得られる知見から具体的なアクションを起こし、ビジネスの価値を高めること。クライアント企業の収益向上に貢献する事を第一に考えるのがブレインパッドのスタイルである。

考え方のベースにあるのは「アナリティクス×エンジニアリング」だ。これは、データ分析によって描き出されたビジョンを、エンジニアリングの力を駆使して実現していくことを意味する。

ブレインパッドの事業戦略を推進するコア組織とも言えるテクノロジー&ソフトウェア開発本部とマーケティングプラットフォーム本部で活躍するエンジニアたちに、現場の環境や仕事に対する想いをうかがった。

Analytics Innovation Company として展開する3つの事業

ブレインパッドが創業したのは2004年のこと。当時では珍しい分析専業企業としてスタートした。デジタルマーケティング/ビッグデータ時代の波に乗って着実な成長を続け、2011年9月に東証マザーズ上場、2013年には東証一部への市場変更を果たした。

現在は「Analytics Innovation Company」のコーポレートビジョンのもと、次の3つの事業を展開している。

まずは、層の厚いデータサイエンティスト陣が高度なデータ分析サービスを提供するアナリティクス事業。ブレインパッドの創業時からのコアコンピタンスだ。

このアナリティクス事業を通じて培った知見やノウハウをもとに自社開発した各種プロダクトを SaaS型で提供しているのがマーケティングプラットフォーム事業

Webサイト訪問者の閲覧・購買履歴データだけでなく、外部オーディエンスデータやコンテンツ解析データなど、蓄積した多彩なデータを利用して最適なコンテンツ表示を行うレコメンデーションエンジンを搭載したプライベートDMP「Rtoaster」、高精度の予測モデルでリスティング広告への入札を自動化・最適化する「L2Mixer」が代表的な製品として挙げられる。

さらに、データ分析基盤の構築を担うのがソリューション事業。ブレインパッド自身がデータ分析ソフトの販売代理店となり、データマイニングなど必要なソフトウェアのライセンスを提供するほか、顧客企業の所有するシステムや機能要件に合わせてシステム構築やカスタマイズを行う。

また、ライセンス提供やシステムの構築を行うだけでなく、分析による成果創出の支援も行っている。

テクノロジー&ソフトウェア開発本部の部長を務める下田倫大氏は、ブレインパッドの強みを次のように語る。

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「お客様にとって分析自体は目的ではないため、具体的な課題解決につながらなくては意味がありません。そこでブレインパッドが追求しているのが『アナリティクス』と『エンジニアリング』の融合であり、お客様に分析を実践的に活用していただくことです。

それを可能にするのが、国内最大規模のデータサイエンティストチームとエンジニアチームが一体になりお客様の課題解決に向き合う体制。この体制を組めるのがブレインパッドの最大の強みだと自負しています。」(下田氏)

テクノロジー&ソフトウェア開発本部の始動

もっとも、最初から「アナリティクス×エンジニアリング」の歯車が有機的に噛み合い高い価値を生み出せていたわけではなかった。

そこでブレインパッドは、3つの事業に横串を通して連携を図る組織を新たに立ち上げた。それが、テクノロジー&ソフトウェア開発本部というわけだ。

下田氏は2013年8月にブレインパッドに入社する以前、金融系の可視化分析ツールを提供しているスタートアップ、さらに大手SNS企業の研究開発部門に籍を置き、エンジニアとしてキャリアを重ねてきた人物である。

「ビッグデータ分析からサービス開発、デジタルマーケティング/アドテクノロジーまで幅広い案件を担当してきた中で次第に高まっていったのが、B2B であれ B2C であれ、お客様の顔がしっかり見えるモノづくりにチャレンジしたいという想いです。

私自身は現在データサイエンティストとして働いているわけではではありませんが、SNS企業の研究開発部門での経験から、データやその分析結果から価値を生み出すためにエンジニアリングが不可欠な要素であると強く感じています。アナリティクスとエンジニアリングの双方を理解しつつ、エンジニアとしての存在意義を発揮するべく、ブレインパッドへの入社を決めました。」

各事業が本来持っていたポテンシャルに下田氏のバイタリティが加わったことで、「アナリティクス×エンジニアリング」が両輪として駆動し始めたのである。

顧客対応のスピード感が求められる「アナリティクスシステム開発」

ブレインパッドのビジネスにおいて重要な役割を担うのが、顧客企業の依頼を受けて個別にソリューションを提供する「アナリティクスシステム開発」と、自社の分析ノウハウをサービスとして提供する「マーケティングサービス開発」の2つのチームだ。

各チームのミッションを、エンジニアの具体的な仕事内容から見てみよう。まず、アナリティクスシステム開発チームにおいて物流系企業をクライアントとして支援を行うのが、新卒でブレインパッドに入社した佐藤貴海氏。

アナリティクスシステム開発エンジニアとしての腕の見せ所は、プロジェクトの舵取りそのものにある、と佐藤氏は言う。

「需要予測分析に基づいた輸送経路の効率化、人員配置の最適化に貢献するソリューションの開発を手がけています。

基本的にベースとなる需要予測モデルは社内のデータサイエンティストに作成してもらうのですが、そのままでは処理が複雑すぎたり粒度が細かすぎるなど、お客様の契約リソースでの運用に耐えられない場合があります。お客様のビジネスでの要求精度や、インフラの処理能力とのバランスを取りながら、アルゴリズムのチューニングを行うことになります。

最適な“落とし所”を探るのは、お客様と接して課題や業務目標を理解しているエンジニアでなければできません」(佐藤氏)

さらにアナリティクスシステム開発の現場で問われるのが、ユーザーの要求にテンポよく応えるスピード感だ。

「プロジェクトの進め方としては、短いサイクルでお客様に画面やデータ検証結果をお見せしながら試行錯誤でブラッシュアップを図っていくため、必然的にそのスタイルはアジャイル開発手法のひとつであるスクラムが基本となります」(佐藤氏)

とはいえ、顧客企業に対するコンサルティングからデータサイエンティストとの方針のすり合わせ、インフラ構築、分析モデルのカスタマイズまで、幅広い役割を担うアナリティクスシステム開発のエンジニアが様々な局面で難易度の高い技術課題に直面することは珍しくない。

そうした場面でチームメンバーの拠り所となるのが、リーダーの存在だ。師岡一成氏もその一人である。

前職で ITコンサルタントとしてキャリアを積み、ブレインパッドに入社してからは後述するマーケティングサービス開発チームに所属して自社製品の開発にあたってきた師岡氏。
その幅広い知識と高いスキルを活かし、アナリティクスシステム開発チームに対するフォローに努め、場合によっては直接プロジェクトに出向いて問題解決をサポートしている。

「アナリティクスに対するお客様の要求レベルはどんどん高度化しているだけに、それを支えるエンジニアリングはチームの総力を挙げた対応が不可欠。苦労は多いですが、スペシャリスト指向のエンジニアにとっても、ゼネラリスト指向のエンジニアにとっても、本当にやりがいのある仕事です」(師岡氏)

マーケティングプラットフォーム開発チームで新しいツールにチャレンジ

マーケティングプラットフォーム開発チームでは現在、「DeltaCube」と「CrossOven」という2つのプロダクトにおける機能強化が進められている。どちらも、レコメンドエンジン搭載のプライベートDMP・Rtoaster とシームレスに連携するもので、前者は膨大なログデータに対して機械学習を行いセグメントを自動的に導き出すデータマネジメントツール、後者はログデータを広告配信システムなどにつなげる外部連携ハブシステムという位置づけにある。

主にDeltaCubeの開発を担当している田崎雄一郎氏は、プロジェクトのやりがいを次のように話す。

DeltaCube 自体が2015年7月にリリースされたばかりの比較的新しいプロダクトということもあり、新しいミドルウェアを自分たちで選定しながら、拡張機能などの開発にあたれるのが一番の醍醐味です。もちろん、データサイエンティストも含めた社内での意見の調整や事前検証は欠かせませんが、メンバーの発案は最大限に尊重されます。

例えばフロント周りは AngularJS を使ってみたり、バックエンドの解析環境には Apache Spark を使ってみたりと、どんどん新しいアーキテクチャを取り入れていくという経験をさせていただいています」(田崎氏)


グループマネジャーを務める渥美達也氏も、DeltaCube開発チームにおけるチームの文化について以下のように語っている。

「ブレインパッドは、トップダウンではなくボトムアップで物事を進めていく企業文化が醸成されているため、エンジニア一人ひとりの力が上手く活かされています。新しい開発のタネは無数にあり、大きな活躍のチャンスが広がっています。

フロントエンド・バックエンドといったジャンルを問わず多様な言語やツールを用いた開発経験を持つエンジニアはもちろん、プロジェクトマネジメントを任せられる方、など、幅広いバックグラウンドを持った仲間に加わってもらえると嬉しいですね」(渥美氏)


従来の大規模システム開発とは一味違う躍動感あふれるクリエイティブな開発スタイルが、ブレインパッドにおけるエンジニアリングの醍醐味と言えるだろう。

執筆:ノーバジェット

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