Forkwell Press

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トークセッション:エンジニアの生存戦略@Forkwell Meetup #1

Forkwell Meetup - この先生きのこるエンジニアとは」における、キャリア構築に悩んでいる若手エンジニアの方々に向けた「この先生きのこるため」の術を考えていただくためのトークセッション。
エンジニアの生き方における選択肢とは? 先行きの不透明さをどう解消していくべきなのか? Web業界で活躍中の若手エンジニア3名を招き、三者三様の生存戦略をお話しいただきました。

パネラー・モデレーター紹介

株式会社アカツキ 島崎清山 氏


東京工業大学出身。エン・ジャパン(企画営業)、ワークスアプリケーションズ(エンジニア)、時雨堂(エンジニア)を経て現職。サーバーサイドを中心として、オンラインゲーム、ECサイト、IoT、WebRTC などの開発プロジェクトを経験。
以前は Java、Python、Erlang を主に使っていたが、現在使う主なプログラミング言語は Elixir。AWS や GCP で少しインフラ作業もしている。一児の父。ゲームがちょっと好き。

株式会社Proper 藤村大介 氏


早稲田大学第一文学部で現代哲学を学び、卒業後はソフトウェア開発の道に。業務システム導入、SNS開発、オンラインゲーム開発など幅広い業種でソフトウェア開発者・チームリーダーとして経験を積む。直近は教育系スタートアップの Quipper で東京開発チームのリーダーを務め、大手企業との大規模実証実験プロジェクト、品質管理体制の構築などを成功させる。
2015年10月 Proper, Inc.を共同創業。 Ruby on Rails と JavaScript によるフロントエンド開発を得意とする。プライベートでは Haskell を好む。

株式会社ユーザーローカル 三上俊輔 氏


筑波大学大学院 システム情報工学研究科 コンピュータサイエンス専攻出身。大学時代に共有レンタルサーバーの運用やつくば市内の求人サービス開発を手がける。分散処理やデータマイニングに興味を持ち、大学院では分散ファイルシステムや Hadoop を研究。 卒業後ユーザーローカルに入社し、月間100億PV規模のビックデータの基盤構築など、分散システムの知識を活かした分析システムの設計・実装に携わる。

後藤大輔 氏(モデレーター)


SI企業にて組み込みソフトウェアや Webアプリケーション開発に従事したのち、フリーランスとして独立。以降は Forkwell 運営会社を含む複数企業の開発に参加しつつ、若者たちの仕事を見守り、時にアドバイスする、技術顧問もしくはメンター的な仕事を引き受ける頼もしい存在。
Forkwell Press の連載企画であるリレーインタビューでは、今回登壇するエンジニア3名のインタビューも実施。

若手エンジニアがつい繰り返してしまう失敗は?

後藤:
一言に「エンジニア」といっても各個人の生き方は多様です。勤め人となるのか自身で会社を作るのか、自分の専門性をどこに向けるのか、国内・海外どこで働くのか……などなど、キャリアを選択するのは難しいものですよね。
今回は30代の若手エンジニア3名、三者三様の生存戦略をおうかがいして「今後どのようにキャリアを積んでいこうかな」と聴衆の皆さんが考えるきっかけを作ることができればと思います。

本題に入る前に……皆さんがついやってしまう茶目っ気のある失敗などおうかがいできますか?

藤村:
本当に細かい話なんですけど。今仕事でバージョン管理システムの Git を使っていて、チャットツールは Slack を使っています。で、週1回くらいは Slack の方に ”git status” と入力していますね(笑)。ちなみに、チャットツールと Twitter クライアントに関しては取り違えて書き込まないようすごく気をつけています。

三上:
繰り返していたらヤバいミスではありますが、データ分析のサービスなのに間違ってデータ消しちゃうみたいなことがあります(笑)。バックアップから復旧したので、大丈夫だったものの、2人で確認するなどせずに1人でやっているとミスすることがありますね。
オペレーション管理で参考になる事例で、Netflix では必ずツールを通したり、各エンジニアの裁量自体は大きく持たせつつもミスを防ぐ仕組みがあるようです。そういう対策して気をつけなきゃな、と思います。

後藤:
人間はミスをするものですからね、技術で解決ですね。島崎さんはどうですか?

島崎:
そうですね、テストを書くって大切じゃないですか。でも「テストを書くぞ〜」というときに気持ちを盛り上げるのが苦手です。早く終わらせて楽になればいいのに、画面にはなぜか Twitter が表示されていたりするんですね……がんばりたいです。

後藤:
(笑)。テストファーストを徹底している藤村さんから何か言ってあげてください。

藤村:
僕もテスト書く前に Twitter をよく見てますね〜。がんばりたいですね(笑)。

流れに身を任せる・専門分野を活かす・他職種を経験する ー それぞれのキャリア戦略

後藤:
三者三様のキャリアについて、各個人におうかがいします。実際どのような道筋を辿ってこられたのでしょうか?

藤村:
大学で哲学を勉強していて研究者になろうと思っていたのですが、かなり茨の道だったのでやめて、地方公務員を目指そうとしたんです。大学を4年で卒業してから勉強しようと考えていましたが結局4年間で卒業できなくて、5年目で就職活動をして1つ目に内定をもらった民間企業、業務用パッケージソフト導入の SIer に入社しました。その後 Ruby などいくつかの言語を勉強しながら、いくつかベンチャー企業でエンジニアを経験して、起業、と。流れに身を任せてきた感じですね。

後藤:
色々な会社を経験されてきたのですね。転職を繰り返すことでキャリアに傷がつくというか、転職活動時に印象が悪くなったりなどはしませんでしたか?

藤村:
あまり感じたことないですね。経験を積んで人脈が広がって、と良いことの方が多かった印象があります。会社を辞めるときは、組織と自分とがお互い納得した上でキレイに終われるよう心がけていたので、関係も良好に続いたのだと思います。

三上:
僕は筑波大学に在学中、大学周りの地域限定のアルバイト求人サイト「ツクバイト」を作ったりとプログラム触りつつ、クックパッド社でインターンをしていました。大学院に行ってからは Hadoop とかビッグデータ周りの研究をしていました。自身の強みを活かせるところはどこか、と考えた末、就職したのが現在のユーザーローカルです。新卒応募ではなく飛び込みで入社しました。

後藤:
三上さんの学歴をおうかがいすると、大手企業を狙って入社するという手もあったのではと思いますが、そういった安定志向はなかったのですか?

三上:
クックパッドに「3つの輪」という考え方があります。「やりたいこと」「やるべきこと」「得意なこと」、自分にとってその3つすべてを満たすところは? をよく考えた結果、大手に入るという選択肢は当てはまらなかったですね。

後藤:
藤村さんとは対象的に、分析して狙いすましてキャリアを選択したように感じられますね。島崎さんはいかがでしょうか?

島崎:
大学では数学を専門に学んでいたのですが、やはり数学で食べていくのは茨の道だと悟りました。そして卒業までは、藤村さんの5年間を超えて5年半かかりました(笑)。1社目に入ったのはエン・ジャパンで、営業・情シスを担当。2社目はワークスアプリケーションズでエンジニアを4年経験、3社目は時雨堂で立ち上げから約3年在籍。それからアカツキに入社して半年、という流れです。
キャリアの変わったところでいうと、新卒で営業職に従事したことですね。初日から飛び込み営業をしたり……これが意外とクセになってくるものなので、興味のある方はぜひ。でもオススメはしません。

後藤:
営業職を経験していたことによって、アドバンテージはありましたか?

島崎:
2社目に入る前はエンジニア経験なしで転職活動しなければならなかったので、自分の「ないものを売る」という点においては役に立ちましたね。「根性ありますので雇ってほしい!」というプレゼンテーションが活きたかもしれません。

それぞれのキャリア選択の意図を探る

後藤:
流れに身を任せる、分析を重ねて狙った組織に入る、様々な職種を経験する……と様々なキャリア選択をしてきた皆さんに、なぜその道を選ぶに至ったのかを聞いてみたいと思います。
藤村さんは様々な会社を経験されていますが、なぜ点々とされていたのか、そのようにキャリアを選択したのはなぜですか?

藤村:
その時々で事情があって離れる、ということが多かったですね。
例えば、誘われて入社して、気づいたらリーダーになっていて、でも事業内容にそこまで思い入れが持てなかったとか……その時はゲーム開発で業務自体は面白かったのですが、自分はゲームにそこまで興味が持てなかったこともあり、自分ではなく本当に強い思い入れを持っている人が作るべきなのだろう、と判断して離れました。

後藤:
ゲームメーカーに勤めている島崎さんいかがでしょうか、実際「サービスへの思い入れ」が求められる業界なのですかね?

島崎:
一昔前のコンシューマーゲーム全盛の時代だと明らかにそうだったと思います。労働環境が辛いから、少なくとも「好き」でなければやっていられなかったようです。が、ソーシャルゲームが世に出てきてから労働環境は整ってきて、今は新卒の人も「入社したい!」と思える業界・職種になり、それにともないゲームが好きじゃない人もゲーム会社に入るようになってきていますね。

しかしながら、CTO 経験者のパネルディスカッションでフンザ酒徳さんがおっしゃっていたような「土壇場で仕様変更」といった状況はよくありますし、それに対応する中で面白いゲームを作ることを考えると、ある程度情熱や思い入れがないと辛いのではないかな……と。

後藤:
ゲームデザイナーにとってはゲームに愛着を持つことが必要そう、と思いましたが、裏側の実装を担当するエンジニアにもそういった原動力は必要なのですね。

島崎:
はい。他にも、デザイナー(仕様決める側)とエンジニア(実装する側)との間にボールが落ちることもよくあって、デザイナーの方ですべて仕様を詰めて渡すことはできないので、エンジニアが良きに計らって実装する必要がある。実装の際、想像力を補うためにゲームへの愛着は必要になるだろうと思います。

後藤:
三上さんは一点集中型のキャリア選択をされていますが、いかがですか?

三上:
一点集中ではあるものの、迷いや不安はあったと言うか……新卒採用している会社も受けて、スペシャリスト採用の枠で内定をいただいて迷ったこともありました。ゲーム業界も絡んでくるのですが、藤村さんと同じように僕もゲームに関して興味がなかったんですね。ソーシャルゲームはトラフィックが多かったりデータの設計力が求められたりはするものの、やはり文化が合っていたりクリエイティビティを持っているエンジニアの方が伸びるのではと考えました。
ユーザーローカルは BtoB メインですし(ゲームと比較して)地味ではありますが、ここでなら自分の強みが活かせる、と決めた次第ですね。

後藤:
大学生のときにそこまでキャリアを考えて悩み抜きましたか!
島崎さんは、最初に営業職というルートを選んだのはなぜですか?

島崎:
今もそうなのですが、当時は社会貢献の観点で教育系の仕事に携わりたいという気持ちが強くありました。教育のゴールの1つは「一人前の社会人を作ること」だと考えたときにいろんな職種のあり方を知ることが大切だと思ったのですが、自分ですべて経験することはできない、それで色んな職種の人と話すことができる営業職を選びました。
かつ、情報科学の勉強もしていたので後でエンジニアになることはできるかもしれない。しかし後で営業職に就くことは難しいから……とも考えましたね。

後藤:
先の先まで考えて選択する点は、三上さんに通じるものがありますね。

専門性・視野の広さをあわせ持つ「T型人材」を目指すべし

後藤:
皆さんのキャリアをうかがうと本当に様々で、藤村さんは数々の組織で経験を積んできたゼネラリスト、三上さんはご自身の専門性を活かすスペシャリスト、また島崎さんはいわばその中間のような立ち位置にいらっしゃいます。
これまでのキャリア選択で良かったことも悪かったこともあると思いますが、いかがですか? 藤村さんは色んな組織を経験して、必要なことは何でもできる感じがしますが。

藤村:
とはいえ、Web のフロントエンドとバックエンド周りと、あといくつか言語ができるくらいですよ。例えば iOS と Android は専門外ですし、ゼネラリストながら片手落ちというか。

後藤:
私自身も幅広い分野に手を出しているタイプではあります。手を付けることが中途半端になってしまい、自身の市場価値はどうなっているんだ! と不安になることはないですか?

藤村:
T型人材(※ 特定の分野に造詣が深いことに加え幅広いジャンルの知識も蓄積する、専門性と視野の広さを兼ね備えた人材)という概念がありますよね。どの程度の T型を目指すか、という話かなと思います。

僕は Haskell って言語がすごく好きで、個人でオープンソースのプロダクトを作ったりもしており、Haskell 業界内でも使われているライブラリがあるんですね。とは言えその領域でさらにスペシャリストを目指そうとすると、自分とはちょっと違うレベルの人たちが上に控えていて難しいな……と思っています。実際にそのレベルに到達できるのかという問題もありスペシャリスト的なスキルの伸ばし方は打ち止め感があるし、組織で事業を興す方に職業軸を据えたほうが楽しいんだろうなと思っています。

後藤:
逆に、これまで自身の強みを活かしてきた三上さんは、スペシャリストとして「特定の分野に特化する」ことのスキル幅の狭さに不安になったりとかはないですか?

三上:
キャリアの話だけをすると「それだけやってる」という風に聞こえるかもしれないけど、学生時代は、求人サイトの他にもレンタルサーバー運用サービスを作っていたりとか……色々やっていたんですよね(笑)。

さっき T型人材の話がでましたが、僕も T型に近いと思っています。「スペシャリストはそれしかできない人のことではない」と、『情熱プログラマー ソフトウェア開発者の幸せな生き方』という本にも書いてあって、スペシャリストでも T型でないといけない。
スペシャリストが「それしかできない人」のことを指すのであれば、例えば「僕の母親は Windows しか使えないから Windows のスペシャリストだ」となりそうですが、それはスペシャリストでなくてただ単に知らないだけの話です。

分野外についても知見を深めることで専門分野により強みを持つことができるし、自身もそうあるべきかなと考えています。

後藤:
なるほど。島崎さんはこのあたり共感しますか?

島崎:
そうですね、T型人材の話はそうだと思います。私の場合は営業職とエンジニア職の両方を経験しているので、ある意味やりやすいと感じることは多いです。

話がちょっとそれますが、(仕事や家庭環境など)自分を取り巻く問題を解決しようとして多方面に手を出すと、技術力を高める時間は減ります。技術の世界ではそれなりに頑張っているつもりでも上には上がいたりして、まさに「技術力ファースト」というべき世界ですよね。

この業界は、自分も含めて、負けず嫌いで自分の好きなことをどんどん突き詰めるタイプが多いです。私の友人でも、例えばスプラトゥーンで負けてコントローラーをつい投げたり歯ぎしりして歯を折るような人がいますが、それくらい負けず嫌いは多いなと思っています(笑)。
そんなタイプの人が多い中で、技術力をいくら上げても上には上がいてつらい、と心が折れそうになります。

後藤:
上には上がいる、というのが見えてしまう状況というのは?

島崎:
指標は色々ですが、技術者向けWebサービスがありますよね。「うわっ…私の技術力、低すぎ…?」みたいなのあるじゃないですか。つらい。

後藤:
ああ、GitHub でいう「芝生」とか……(笑)。

藤村:
余談なのですが、GitHub でオープンソースのプロダクトを公開していると、海外の人からめちゃくちゃキレイになる Pull Request が送られてきて「本当にすみませんでした!」ってなることがありますね〜。

後藤:
オープンな世界では自分の技術力どころか、自分より上の人のレベルも見えてしまいますねぇ。

20〜30年後を見据えた、今後のキャリア構築戦略は?

後藤:
今後、IT業界ではどんなことができるエンジニアが重宝されると思いますか?

藤村:
その点は昔と変わらないと思っています。常に新しい技術が出てきて移り変わる中で、新しい技術・古い技術問わず適切なところで適切な技術を使う、そして使うために習得していく、というのが大事かなと。 例えば10年前だったら Rails が出始めた頃で「これからは Rails だ」と話題になっていて、今は主流になっていますよね。「シンギュラリティが来る」という問題になるとまた話は違いますが、さらに今から10年後にもテクノロジーが移り変わって、別の主流ができてくるのだと思います。

後藤:
藤村さん自身も会社経営のかたわら勉強をされていると。

藤村:
はい。自身の学習能力を高めていくのも必要で、そういうある種メタな学習を続けていくことが大事かと思います。僕自身やっていることとしては、数学を勉強したりとか。

現在は会社の経営メンバーであり技術者トップなので、技術的な判断をすべてしないといけない。今の立場で技術的な勉強を怠っていてはまずいですよね。だから勉強も自分の仕事として、知識を吸収する時間を捻出しなければいけないと考えています。

三上:
新しい技術がどんどん出てくる中で、例えば特定のプログラミング言語に詳しいこと自体って強みにするのが難しいですよね。それよりも、ユーザーが求めてくる技術力の強みは、早く作れる・設計ができる・デザインがいいとかになりますから、そこを鍛えるにはどうしたら良いかと常に考えています。藤村さんの言う「メタな学習」っていうのも、そのために必要なものだと思うんですよね。

とはいえ、全部鍛えることはできないと思うので……データベースの設計はあまり変わらないんじゃないかなーとか選別は必要かもしれません。それから数学的知識を持ってるのか、なんかは10年後とか長い目で見ると強みになるんじゃないかと思っています。

後藤:
転職をするときに募集要項を見ると「Java ができる人」「Python ができる人」といったざっくりした要件が多いじゃないですか。そういうところでは、自身のコアとなる強みが評価されないかもしれない、と思いますよね。

三上:
「経験何年」ってあんまり意味ないですよね。その技術を使える人が欲しいのだとしても、年数で測れるものではないと思います。

後藤:
島崎さんは、今後求められるエンジニア像はどのようなものだと思われますか?

島崎:
自分の目標とする人に対して「この人に追いつきたい!」と思って頑張ってもなぜか追いつけないということがあります。その人は自分よりも早いスピードでさらに先を進んでいる。すでに技術力があるので今必要なことを短時間でこなして、その余剰で次の技術の習得をして……と次の一手をどんどん打っていくことができる。そういう方が世の中にいるものの、自分はそうなろうと頑張ってもなかなかなれず、つらいですね。

後藤:
身近にロールモデルがいるのは自身の成長のために大事かなと思いますが、今までそういう方はいらっしゃいました?
いくらインターネットがオープンでも、雲の彼方にいる有名人をイメージするのは難しいですよね。

島崎:
身内の話になりますが時雨堂で上司だった方、プロジェクトマネジメントもできれば設計もできる、実装も早い、RFC はたくさん読んでいる、とどこをとっても勝てない方がいました。「どこから勝てば良いんですか? 教えてください!」みたいな気持ちになりましたね。

後藤:
(笑)。なかなか追いつけないにしても、その方から学んでいくことができるわけですね。

そのキャリア、どのように構築したら良いですか?

後藤:
お三方のようなキャリアを重ねたくば、どうしていけば良いのか? といった話を語っていただきます。

三上:
学生時代にコツコツ勉強してきたことが今に活きているなと感じます。社会人になってから勉強するのは結構大変なので……。それから「得意分野においてこの組織の中では誰にも負けない」といった、自分の能力を一番活かせる場所はどこかを考えるのも大事ですね。

島崎:
今の三上さんの話にすごく共感しています。学生時代にちゃんと勉強してきた人には、専門性を極める分野では全然勝てないんですよね。

前々職で、めちゃくちゃプログラミングスキルの高い同僚に「あなたのようになるにはどうしたらいい?」と聞いたら、東大のカリキュラムを出されて、2年間のシラバスに沿って授業で使う本を示され「勉強してください!」と言われたことがあります。社会人が2年で勉強するのは無理なので、結局3年くらいかけて約6割は読み終わった、という進捗状況ですね。
基礎能力値が高い人のほうが、専門性を極めようとすると間違いなく成長スピードが早いと思います。目の前の仕事と折り合いを付けながら、基礎能力値を高めるための勉強をするのは回り道でもあるのですが、そうして頑張ることが必要だなと信じてやっています。

藤村:
僕の場合は転職が多いのですが、毎回気にしているのは「情熱を持ってやれるかどうか」と、「成長の幅を持たせられているか」ということ。この2つが、一歩一歩キャリアを選択する上で考えていることです。

例えば、これまでエンジニアチームのリーダーを経験してきて、今は会社を立ち上げて事業運営している。これまで起業経験はなかったですし、新しいことが1つできていますよね。そうして頑張っていくためには情熱が不可欠だと思っています。

後藤:
「自分の好きなことをやりなさい」という主張と「それ本当かよ」と返されるような議論が世の中にはありますが、情熱を重視するのは大切であるということですね。

藤村:
本当にそう思います。プログラミングってキー打ってる時間より考えている時間のほうが長いじゃないですか。僕、超集中して仕事している時期は風呂の中で「あれどうしよう」とかすごく考えてますよ。その風呂入っている時間が仕事の成果に反映されるかどうかは「情熱」に左右されると思います。
そういった自分の「可処分思考力」をどこまで集中して使えるか、自分の持っている情熱とアウトプットをうまく繋ぐことができるか、が重要ですね。

後藤:
転職の際はそこを中心に考えていらっしゃるということですね。

後藤:
学生時代に勉強した人は能力値が高くやはり強い。しかし、社会人としても諦めずに勉強を続けて能力を高めていく、分析して目標を狙うことができれば、きちんとキャリアを構築することができる! というお話でした。本日はありがとうございました。

質疑応答 ー ロールモデルが周りにいない場合どうする?

後藤:
質問を投げてみたい方はいらっしゃいますか? どうぞ。

質問者:
成長の指標にロールモデルを置く、という話をされていましたが、そもそも身近にロールモデルがいない場合はどうしたら良いのでしょうか?

藤村:
僕が参考にしたのは、GitHub の John Nunemaker というエンジニアのブログにあった「バーチャルメンターを持て」というものでした。例えば Railsエンジニアの方であれば「こんなとき DHH だったら自分になんて言うかな」と考えるんですね。
そういうバーチャルなロールモデルを作って「この人だったらどう動くか」を考えるのは、僕も実際やってみることがあります。

島崎:
少し反論のようになってしまうのですが、実際に自分がやり取りしたことがない人物でもロールモデルにできるのか? という話もあります。私の場合「過去、一緒に何かしたことがある」からこそ、その人物をバーチャルメンターとして置けるようになるのでは、という結論に至りました。

後藤:
メンターとなる対象を求めて新しい環境に飛び込む、という筋肉質な考え方もありそうですね。

島崎:
必要だと思います。

藤村:
それはありますね〜。

〜〜〜

時間が迫ってきたため、質疑応答タイムはここで終了。
パネラー&モデレーターによるロールモデル討論は、このあと楽屋で延長戦が行われていたようです。


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