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「社名がウミーベだから、オフィスも海辺になったんです(笑)」渋田達也(株式会社ウミーベ)〜Forkwellエンジニア成分研究所

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「魚しか上がらないインスタグラム」を作ってます

――まずは、ウミーベさんの事業内容について伺えますでしょうか。

渋田 弊社は「釣りを、やさしく」というビジョンを掲げ、釣りに関する事業をしています。主な事業はツリバカメラという釣り人向けSNS、ツリホウという釣りに関する情報を発信するメディア、それからフィッシュソープという魚のにおいを取るためのハンドソープの販売も行なっています。

――社員さんはやはり、みなさん釣りがお好きなのですか?

渋田 いえ、そうでもないです(笑)。僕も釣り具は持っていますが、普段はあまりしないですね。社員は釣り人が多いですが、エンジニアはやる人もやらない人もいます。ただ、オフィスにいると釣りについての情報交換を耳にすることは多いですね。

――ウミーベさんのオフィスは、本当に海のそばなんですね。

渋田 はい、名前の通りです(笑)。名前がウミーベだからオフィスも海辺にしたという経緯です。

――ツリホウさんは、オウンドメディアというよりは釣りの情報がメインなんですね。ユーザー数はどのくらいなのでしょう。

渋田 ユニークユーザーは現在40~50万人ほどいらっしゃる状況ですね。自社で作成した記事と寄稿者からの記事が主なコンテンツになっています。自社製品の宣伝もなくはないですが、ほとんどの内容は純粋な釣り情報です。

――ご出身の埼玉大学情報システム工学科では、どのようなことを学ばれたのでしょうか?

渋田 PCの歴史から始まって、ハードウェアからソフトウェアまで、基礎的なところは一通り学びました。個人的にソフトウェア寄りのことに興味があったので、研究室もソフトウェア寄りのところに入りました。研究室ではネットワークの異常検知に関する研究を行いました。

――ご就職先は、大学で学ばれた内容をそのまま活かす形で決められたのですね。

渋田 そうですね、独立系SIerでシステム開発をやっていました。ただ大学で学んだことを活かせたかと言われると微妙ですね。現場で使える技術はまた違うんだな、ということは社会に出てから実感しました。

――最初の就職先に1年1カ月勤められたのち、フリーランスになられたと。どういう経緯で福岡に転居することに?

渋田 転職を考えているときに「一緒にやろう」とお声がけいただき、その人と意気投合したことがきっかけで福岡に来ることになりました。最初はAndroidアプリを作っていて、そこから受託開発などの仕事を受けたりしてました。フリーランスとして仕事をしているときに一緒に仕事をしていた人とROZという合同会社を設立しました。

ただ2016年の春先には自分自身も営業に回らなければならないような状況になっていました。そんな中でウミーベのカズワタベさんとお話しし「一緒に仕事しないか」と誘われて、会社に入ったという感じです。

――ウミーベさんのどのようなところに魅力を感じられたのでしょう?

渋田 それまで受託開発をメインにやっていました。そうするとお客さんは取引先になるので、実際に使ってくれているユーザーの顔が見えない形での仕事になりがちでした。ユーザーと直接つながる開発だと、いろいろなデータも集まってくるし、自分たちから提案していく形で仕事ができます。リリースタイミングなど含め、自分たちが主導権を持てるのもプラスに感じました。

――今は、ウミーベさんのどのプロダクトに関わられているのですか?

渋田 今はツリバカメラをメインでやっています。ユーザーさんの投稿した写真が並んでいて、知らない人に紹介するときは「魚しか上がらないインスタグラム」だと説明しています(笑)。もっとも自分の関わるプロダクトは、そのタイミングで優先すべきことによって変動していますね。

――日々どのようなリズムでお仕事されているのでしょう。

渋田 かなり自由に働かせてもらっていますね。会社は「リモートでも出社でも良い」というスタンスなので、リモートでやっていることが多いです。住んでいるところが会社から離れてしまったこともあり、移動の時間がもったいないなと。だいたい10~11時くらいから仕事を始めて、夕方から夜までやっています。仕事の外では個人的にイベントを企画したりしていて、その準備を昼間にやることもあります。

――ご家族との時間についてはいかがですか?

渋田 妻と共働きです。休みは同じなので休みの日は妻と一緒にゲームやコードを書いたりしています。妻はリモートでは働けないので、今後子どもができたらリモートで働ける自分が家にいて世話をすることができるかな、と考えています。

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未来に向かってコードを書く。

――業務を行なう上で大事にしているモットーや、好きな言葉はありますか?

渋田 「未来に向かってコードを書く」ですね。自社サービスを作ることが最近多いのですが、継続運用していく必要があるので将来的に負債にならないようにということです。この機能を追加したいんだけど複雑すぎてわからない、ここを変更したら他が壊れる、といったことが起こらない、変更に強いプログラムを組むことを意識しています。シンプルでわかりやすいコードを書くということですね。また、いざとなったら切り離せるようにもしています。

あとは、速度とクオリティのバランスです。早く出さなきゃいけないものもそれなりのクオリティで出す。スピードのロスによる機会損失をなくし、ユーザーが離れないようクオリティも担保し、という両者のバランスを大事にしています。

――自身の成長のために日々行なっていることはありますか?

渋田 社外でイベントの主催や登壇もしているのですが、「ここまでに発表の準備しないといけない」「これまでに正しい内容を学習しなくてはいけない」というような〆切駆動に自然と向けていくようにしていますね。

あとは、新しい技術を会社の事業に導入できないかというのは日常的に試しています。技術書の同人誌即売会である技術書典にも参加したりして、最近はVue.jsの同人誌を出発点に、株式会社インプレスR&Dさんから『現場で使えるVue.js tips集』を発刊しました。

――Vue.jsはいつごろから使われているのですか?

渋田 2年前、バージョン2が出たあたりから使い始めました。社内で他のフレームワークと比較検証し、初心者でもとっつきやすいということで採用しました。

――ご自身で企画されているイベントはどういったものなのですか?

渋田 chibi-developerやng-fukuoka などのコミュニティの中で企画していくという形です。chibi-developerの方はリーダーがいない集合体で、イベントごとに主催者がいるというようなコミュニティです。僕の発案だと、「俺の話を聞け!!LT大会 #12」です。

渋田 LTは、5分くらいの話を何十人規模で一気に集まって発表してもらうという会で、主にエンジニアリング、プログラムの話が多いんですが、たまに変わった話もあったりします。今回はふるさと納税の話がありますし、ちょっと前にはトマト育てていますという話とかもあったり(笑)。

――イベントの参加者にはエンジニアの方が多いのですか?

渋田 通常のイベントにはエンジニアの方が多いですが、「俺の話を聞け!!LT大会」に関しては、マネジメントの方とかデザイナーの方もいて、色んな業種の方が集まっていますね。

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釣りはITがあまり入っていない領域。すごく面白いです

――ここからは、渋田さんが働く上で大切にしていることについて、「事業内容」「仲間」「会社愛」「お金」「専門性向上」「働き方自由度」の6つの項目から合計20点になるよう、点数を振り分けていただきます。

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・事業内容 4

どういう物を作るのかは、モチベーションにも繋がってくるので重要度が高いです。そもそも、事業が面白くないと入社しないですしね。

釣りはITがあまり入ってきていない領域だったということもあり、そこでデータを集めて何かをしていくのはすごく面白いなと思っていました。たとえばツリバカメラでは、釣った場所や釣ったときの気象、どういう道具を使っているかといった情報が集まってくることで、この気候条件でこの道具ならこの魚が釣れる、という予測ができるんですね。

そういうデータを集めて、ユーザーさんに「この道具いいですよ」と勧めたり、ECにつなげることもできるかなと。データの信ぴょう性を担保しようとすると、もっといろいろ工夫する部分はあるんですけど。

・仲間 2

ウミーベに入って、初めて複数人での開発を経験しています。それまでは仲間を意識せず自分で学んで自分でやるという経験が多かったこともあり、項目のポイントを振り分けていくと足りなくなってしまいました(笑)。ただウミーベで仲間とやることの良さは実感しました。周りから足りない知識を補ってもらえたり、自分のコードの品質に対して客観的な評価をもらえたりするのは、嬉しいですね。

・会社愛 1

もちろんウミーベは好きな会社ですが(笑)、エンジニアとしての自分が強く、会社そのものへの愛はあまり感じたことはないです。会社だけに属しているのではなく、外のコミュニティにも属しているというところが大きいのかもしれません。

・お金 4

すべてに先立つものなので、大事にしています。会社の仕事にとどまらず、副業の出版や他の会社のお手伝いなどでもお金を得る仕組みを工夫するようにしています。

・専門性向上 5

エンジニアは、特定の分野に特化していればしているほど強みになるので大事だと思います。最近だとAIやxRなどの方面に特化しているとすごく需要があったりしますね。もちろんプロダクトを作るうえでは幅広い知識も必要なんですが、特定の問題を解決していくとなると特化していることが必要なので。

・働き方自由度 4

大事ですね。先ほどお話しした通り、ウミーベは自由度が高い会社で、リモートワークや、日中も自由に時間を使えるというシステムに助けられています。

――最後に、転職者向けにメッセージをいただけますか。

自分にとって何が大事かをちゃんと考えることですね。まさに上の項目の通りで、何に重点を置いて転職するのかを持っておかないと、ミスマッチが起こる可能性も高くなるかなと。自分と向き合うことが大事だと思います。

<了>

ライター:澤山大輔


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