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「具体的に”絵”としてイメージできる目標を。」上野一義(PIVOT)〜Forkwellエンジニア成分研究所

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東京・福岡・ベトナム間でリモートワークをしています

――まずは、PIVOTさんの事業内容について伺えますでしょうか。

上野 企画から、Webサイト構築~運営支援、アプリ開発、システム開発まで、UIを中心にしたモノづくりでユーザー体験を追求しているデザイン会社です。

創業は19年目に入りますが、今までのメインの受託業務に加え、最近は自社開発にも力を入れています。私は現在「R&D Div.」というチームに籍を置き、テクニカルアーキテクトとしてバックエンドのインフラを構築したり、サーバーサイドのプログラムを書いたりしてます。特に、R&Dというのもあり、新しい技術にチャレンジすることを意識しながら行動していますね。たとえば、バックエンドの言語にはElixirを、この自社開発では採用しています。

本社は東京で、福岡とベトナムにも拠点があります。
会社全体としては約60人ほどメンバーがおりますが、私が在籍する福岡支社は社員3名・アルバイト1名という構成です。実は福岡支社は、私が2年半前に東京から福岡にUターンすることを決めた時に立ち上がったんですね。

Uターンの相談を社長にしてみたところ、もともと東京でSEとして活躍していて、福岡への移住をきっかけにPIVOTを離れていたメンバーにも声をかけ、「ふたりで福岡支社を立ち上げるのはどうか」という話になったんです。

今は20代のベトナム人エンジニア1名と、アルバイトでSE兼総務の主婦の方の計4名でやっています。もう1つの拠点であるベトナムとのつながりもとても強くて、リモートにはなりますが密なコミュニケーションで連携して業務を行っています。

――現在は、上野さんもリモートワークをされているのですか?

上野 はい。たまに自宅からの時もありますが、基本的には、福岡のオフィスに通っています。ただ、東京とベトナムのメンバーと一緒に仕事をしているので、福岡単独では動いていなくて、東京・福岡・ベトナム間でリモートワークをしています。同じオフィスにいるベトナム人のエンジニアとも、完全に別のプロジェクトで動いています。

――これまでのご経歴について伺います。大学では、どのようなことを学ばれていたのですか?

上野 小学生のころからプログラミングを独学で勉強していたんですが、高校生になって将来を考えた時に、システムを単に動かすための「ソフトウェアを作る」プログラマには、なりたくないなぁと漠然に思っていました。そこで音楽が好きだったこともあって、音×デジタルみたいな研究室が在る大学を受験しました。最初の就職も、スタジオを設計施工している会社の技術部に入ったんです。

仕事自体は面白かったんですけどね。やはり大変だったのと、何がやりたいのか分からなくなってしまって結局2年で辞めてしまいました。その後に福岡に戻り、3年ほどやりたいことを探してアルバイトをしていました。

その頃に読んでいた本に、海外のことがいろいろ書いていて、ふと「失うものは何もないじゃないか。海外へ行ってみよう!」と思ったんです。これが人生初めての海外で、それまで旅行もしたことがなかったんです。怖いもの知らず、という感じで飛び込みました。

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全額自腹で、海外へデザイン留学

――すごいですね。それは全額自腹で?

上野 そうです、アルバイトでお金を貯めていたので全額自費です。ただ、いろいろなトラブルがありましたね……最初に部屋を借りたオーナーとは契約で揉めて、見ず知らずの現地の人に協力してもらうなどしてなんとか滞在できる場所を見つけたり。こうした経験を経て、行動力はついたと思いますね。

――アメリカの大学で、グラフィックデザインを専攻した理由は何だったのでしょう?

上野 会社を辞めた時点では、「プログラマーにはもう戻りたくない」と思っていたんですね。とはいえ、高校・大学と理系に行ってプログラミングをやってきたので。現実的には、またプログラマーを選ぶ以外ないだろうとも思っていました。

でも、いったん仕事は脇に置いて考えたんですね。「子どもの頃は、何を考えてたんだろう」「何をしている時が楽しいと思ってたんだろう」と。いろいろ考えた結果、自分は手段はどうであれ「自分を表現をしたい」と思ったんです。

プログラミングに出会ったのは、小学生のころでした。まだパソコンというものが、一般的に知られていない時代。ファミコンも出る前くらいです。この頃「電子ゲーム」という部類のおもちゃに出会い、ゲームばかりしていたんですが「ゲームが作れるの?」とワクワクして、毎日寝る前にプログラミングの本・漫画や雑誌を何度も読んでました。

ただ、人間は誰しも表現者だけど、今の自分は何も表現していない。「じゃあ何を表現する?」と考えた時に、コンピューターの技術が自分にはあったので、それを活かしてグラフィックデザインをやりたいと思ったんです。

――なるほど、そういう決断があってグラフィックデザインを5年半やられたんですね。そして、その後またプログラマーに戻られたということで。これは、ある程度「デザインの仕事はやりきった」という感触があったのでしょうか?

上野 ”やりきった”というよりも、そうですね・・・デザインについては、できはしたんですが、やっていて「厳しいな」と思う部分もありました。

――それはどういう部分だったんですか?

上野 小さいころから図画工作がすごく得意なわけではなかったことや、ステップアップとして制作ディレクターに転職したのですが、一緒に働いているエンジニアやデザイナーを客観的に見る機会が増えて・・。特にデザイン面では「トップレベルには太刀打ちできないな」と思ったんです。ディレクションをやっていて、当時の社内で賞を頂いたりと、ある程度、評価はして頂いていたんですが、「もっと制作側の能力を伸ばさないとディレクターとして一人前になれない」とも思ったんです。結局そこでデザインではなく、エンジニアリングを深めようと思って現職のエンジニアに至ったという感じです。

――ここまでのキャリア、すごく紆余曲折あったんですね。業務を行なう上で大事にしているモットーや好きな言葉はありますか?

上野 「伝えることは、プレゼントすること」でしょうか。「人間とは、自分が一日中考えていることそのものである」(ラルフ・ウォドー・エマソン)という言葉も好きです。

東京から福岡に勤務地が変わって、いろいろ気づくところがありました。当初は会社は同じですし、そこまで違わないだろうと思っていたんですが、やっぱり毎日顔を合わせていたところからリモートで文字だけのやり取りになるといろいろ違いがあって。細かいニュアンスが伝わりづらいな、と思うケースが増えたんです。

なので、いろいろな話をする際に「プレゼントする」意識で丁寧に話すことを心がけるようになりました。これは、福岡勤務になってから大きく変わった部分かもしれません。

――ご自分の成長のために日々行なっていることはありますか?

上野 例えば機械学習など、流行しそうなものを勉強するための投資は惜しまないようにしています。「専門性を高めたい」という意識はずっと持っているので、専門書を買ったり学校へ行ったりという投資は何かしら続けています。

あとは、自己肯定を大事にしています。日本の文化として、自分を表現するときに反省が主体になってしまうところがありますよね? それは人の目を気にしてのことなんでしょうけど、それって自分の人生を生きてることになるのかなと。「自分は幸せになっていい、幸せになるために生きているんだ」という考え方を大切にしたいと思います。

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わくわくする気持ちがあれば、飛び込んでほしい

――ここからは、上野さんが働く上で大切にしていることについて、「事業内容」「仲間」「会社愛」「お金」「専門性向上」「働き方自由度」の6つの項目から合計20点になるよう、点数を振り分けていただきます

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・専門性向上 4

一時期、専門的なものを追っていくことに疑問がわいたことがあったのですが、それは、きっと、別のものに意識が行っていただけのことだと思っていて、やっぱり、どんな業界であれ専門的な目線の優先順位は上の方にあると思っているので4にしました。

・仲間 5

とても大事な存在です。いないと、ダメですね。仲間が居ないと、楽しくも熱くもなりづらい。自分だけの力だと、広がらないし楽しくないので。

・会社愛 2

なんだかんだ文句も言いますが、自分に気づきを与えてくれるところなので。もう1人のカミさんみたいな感じです。ちなみに、カミさんは5点です。

・働き方自由度 3

いろんな人や外部の目を気にすることが増えると苦しくなってしまうので、重要だなと思ってます。自分の捉え方の問題と言われればそうなのですが、どうしても気にすることもあるので。

・事業内容 4

「面白いものを作るから、集まろう」というのを、最初のとっかかりにしたいですね。リーダーになったりすることもあるんですが、「人」ではなく「創り出すもの」を中心に集まれる。そういう事業じゃないと、楽しくないですね。PIVOTは、クライアントからの要望も、そういう方向に持っていける人が多い気がします。

・お金 2

心情的にはもうちょっと低い点数なのですが、やっぱりまだまだ必要なので。「これ楽しそう」って思えるかどうかの方が上にあります。

――最後に、転職に迷われている方に対してメッセージをお願いします。

エンジニアに対して「経験がないと難しい」という漠然としたイメージを持っている人は多いと思いますが、わくわくする気持ちがあれば、そんなことは気にせず飛び込んでいいと思います。逆に、そういうイメージを持てないうちは、転職すべきではないでしょう。心から仕事を楽しんでいるイメージを持って、転職してほしいなと思います。

ライター:澤山大輔


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