Forkwell Press

エンジニアの生き様をウォッチするメディア

「自分が幸せになる仕事しかしない」と決めています。井関健人(フリーランス)~Forkwellエンジニア成分研究所

f:id:paxigirl:20190107125540j:plain

月6本の勉強会をレギュラーで開催

――まず、現在の業務内容について伺えればと思います。

井関 フリーランスで、サーバーサイドエンジニアをさせていただいています。目標にしているのは、「半年だけ働いて、残り半年は好きなことをする」ことですね。

仕事は、知り合いから「空いてる?」「いいですよ」という感じで請け負うことが多いです。もともとやりたいのは、人にプログラミングを教えること。そうなると資料を作らないといけないですし、情報のキャッチアップもしなくてはいけないので時間が必要になります。なので「半分だけ」働くという目標を掲げています。

――好きなこととして、他には何をされているんですか?

井関 旅行や遊びに行ったり、だらだらと大学生みたいに過ごすこともあります。実務のキャッチアップのため、本を読む機会も多いですね。デキるエンジニアさんって公式の英語ドキュメントをがっつり読む方も多いんですが、僕はそれが得意でないので。技術書を買って、ひたすら読みます。

通年でやっていることとしては、勉強会をレギュラーで月6本くらいやっています。

――すごいですね、どうしてそんな本数を?

井関 色々とやりたい勉強会を開催していった結果、この本数に膨れ上がってしまった感じですね。

ひとつは「福岡ゆるっとIT交流会」で、色んな分野の技術の話を聞くために、その分野の人にお願いして登壇してもらっています。Connpassで今メンバー500人超えなので、個人が主催する福岡の勉強会だと一番多いかなと思います。

今までやったテーマとしては「20代エンジニアに伝えたい、30代エンジニアの金言」とか。オープンソースのコミッターの方、モバイルアプリのエンジニア、インフラエンジニアの方々の話を聞いたりとか。知り合いのツテで、あの手この手で人を呼んできて開催しています。

イベント初回には、リクルートキャリアさんにお願いして登壇していただいたりと、界隈で有名な方をそろえました。ヌーラボさんとリクルートキャリアさんは、このイベントきっかけでつながりができましたね。

――どうやって声をかけられたんですか?

井関 電話で直接アポを取りました。リクルートキャリアさんは最初、難色を示されていたんです。個人でやっているよくわからないイベントですから。そこで懇意にさせていただいていた、さくらインターネットさんにスポンサーについていただき、ある種「後見人」という感じで(笑)信用を得ました。

ふたを開けてみたら人も予想以上に集まりましたし、ヌーラボ人事の方がリクルートキャリア出身ということもあってリクルートキャリアさんとご一緒に登壇いただくこととなり、ヌーラボさんともご縁ができました。普段からコミュニティに顔を出して、顔見知りになっていたというのは大きかったのかなと思いますね。

あと最近、デザイナーさんの勉強会がないなと思って「Think DESIGN」という会も始めました。100人くらいいるんですけど、半分くらいはエンジニアです(笑)。放っておくとエンジニアばかりで枠が埋まってしまうんで、今は参加枠を制限して運営しています。

f:id:paxigirl:20190107125623j:plain

ニート1年を経て、強制的に(笑)フリーランスへ。

――これまでのご経歴について伺えればと思います。

井関 実は、大学に7年行っています。最初、地元の和歌山大学に行っていて、そのときは理系でした。ただ、遊び呆けているうちに単位が取れなくなって(苦笑)。再受験して関大の商学部に入り直しました。

――その後、最初に東京のERPパッケージの会社に勤められたと。

井関 そうです。最初はコンサルか営業になりたかったんですが、配属はプログラマになりました。新卒は研修期間にプログラミングをやって、その後3ヶ月くらいで配属が決まるんです。私は「君、今日からプログラマね」と言われました。

その後はJavaを書いて、ECサイトのサイト構築・運用をやっていました。3年目ぐらいに転職を考えたタイミングで、同期が福岡でベンチャーを立ち上げたのでそちらに移りました。

――福岡のベンチャーではどのようなお仕事をされたのでしょう?

井関 新規サービスとしてオウンドメディアの企画、制作のディレクション、開発までやっていました。Androidアプリ、ウェブアプリケーションの改修、新規機能追加もやりましたね。ただいろいろあって結局1年くらいで退社することになりました。

――そこからフリーランスとして活動し始めたのでしょうか?

井関 最初1年はニートをやっていました。それまではJavaばかり触っていたので、初めてRuby on Rails、AngularJS(Angular1)などを触ったりしました。そして1年くらい経過し、30歳になった頃に、福岡で一緒に仕事をしていた時にCTOをやっていた人から「いつまでニートしてるんだ、そろそろ社会の役に立て」と仕事を押し付けられて、強制的に(笑)フリーランスになりました。

――どのようなお仕事を請け負ったのですか?

井関 最初にやったのは、住宅展示場を扱っているWebサイトですね。Railsでフロントと管理画面の構築をやりました。ただ、2ヶ月くらい費やして30万円ぐらいしかもらえなかったんですよね。後になって「あれ、全然割に合ってないぞ」と。発注をくれた人とは今でも仲良くしているんですけど、たまに当時のことをネタにしています(笑)。

その後は東京時代の先輩が独立して始めた会社の手伝いをしたり、最初に仕事をくれた元CTOが持ってきた、ちょっと変わった分野の書籍の読み放題サイトとかですね。

――フリーランスになられてからも、ずっと福岡にいらっしゃるんですか?

井関 そうですね。1年目で稼いだ金額が低かったこともあり、(東京などに)移っても住宅の審査が通らないんじゃないかと思って。今となっては仕事の基盤も福岡にできていますし、住んでいる場所も買い物に困ることはないですしね。しいて難点を挙げるとすれば、Amazon以外の通販は時間がかかることくらいですね。

f:id:paxigirl:20190107125659j:plain

インプットは、無理やりにでもやるようにしています。

――インタビュー系のブログの「ダメンジニア」は、いつ頃から始められたのでしょう?

井関 2017年10月からですかね。Wordpressを触ってみたかったというのがあって。もう一つは、技術を教える系の仕事をしたかったんですけどツテがなく、(インタビューを通じて)「裏から入っていったらいいんじゃないか」(笑)と思って。

福岡のベンチャーを辞めたときに、「今後は、自分が幸せになること以外やりたくない」と思ったんです。事業内容やビジョンがマッチしないと、なかなか本気になって働けないですから。そこで、他のエンジニアはどういう理由で今いる会社を選んだのか、興味が出てきたんです。そうした思いがあって、インタビュー記事を作ることになりました。

――業務を行なう上で大事にしているモットーや、好きな言葉があれば教えてください。

井関 先ほども挙げましたが「自分が幸せになる仕事しかしない」ですね。お客さんからきたふわっとした内容を形にするのが僕らの仕事だと思うんですけど、「ペルソナを決めてそれに合うように作る」というだけではなく、「これがあったら、自分が幸せになるよね」という考え方を大切にしたいと思っています。

「この機能があると作業が増えるとか「この機能そもそもいらない」という場合も、直接伝えるようにしています。だから、クライアントに直接話ができる仕事以外は受けないようにしていますね。

――ご自身の成長のために日々行なっていることがあれば教えてください。

井関 基本的に怠惰な人間なので、勉強もできたらしたくないんです。でもそれだとエンジニアとしてはダメダメなので、強制的に勉強する機会を作るために勉強会を開いています。

まず、技術系の雑誌の、『WEB+DB PRESS』を読もうという会を二週間に一回やっています。もともと本を読むのが嫌いなんですよね。センターの現国も苦手で。「どうやったら読書をサボれるか」を考えた結果、「みんなで読んだら自分の負担は減るな」と思って。

幸い技術者の知り合いが多いことと、最近は著者の方がTwitterアカウントを記載していることもあり、著者の方を「解説してもらうために召喚する」ということができるようになって(笑)。最後の15分~20分だけ、zoomで解説していただく事もあります。

特定の本だったら集まりづらいと思うんですが、雑誌だったら毎回テーマが変わるので、興味も持ってもらいやすいかなと。あとは雑誌だと定期購読している企業さんも少なくはないと思います。実際始めてみると、初見だと知らないワードとかも少なくはなく、予習しておいてある程度解説をできる人間がいないとよくわからない会になってしまうんですよね。結局、自分で毎回予習することになっていて本末転倒なんですが(笑)、勉強する良い機会になってます。

あと最近始めたのが、「読んだ内容まとめてLT会」です。みんな自分の学びについてあまりアウトプットしないよね、と思って。本でもいいし公式のドキュメント、ネットに公開されている登壇のスライドでもQiitaの記事でもいいから、読んだ内容についてLTする機会を設けようぜということで始めました。

――インプットとアウトプット、両方やる場として機能しているんですね。

井関 そうですね。インプットは無理やりにでもやるようにしています。サラリーマンよりも経費に融通が効くので、技術書をたくさん買っているので、すごい勢いで溜まっていくんです。そういうわけで、読書会をやっている部分もありますね。

専門性というよりは、基礎を大事にしたい

――ここからは、井関さんが働く上で大切にしていることについて、「事業内容」「仲間」「会社愛」「お金」「専門性向上」「働き方自由度」の6つの項目から合計20点になるよう、点数を振り分けていただきます。

f:id:paxigirl:20190107125732p:plain

・専門性向上 2

特定言語やフレームワークの専門性というよりは、基礎を大事にしたいという気持ちがあります。僕が教えたいのは、WEBの基本的な作り方や、フレームワークの基本的な使い方で。新しい技術を導入するときハードルが高いのは、開発者が初歩を理解することだと思うんです。「こういう仕組みで動いている」というレベルのことですね。

最初に働いた会社は、その部分を「自分で考えてやれ」というスタンスで。結果として自分は基礎がちゃんと組み立てられない状態でプログラマーになってしまったと思ってるんです。当初は「もっと良い解決方法が無いか?」と探さずに、近場にあるもので「とりあえず動くからOK」な解決をしようとしていましたね。

そんな感じで、「ちゃんとした力のつき方をしていない」ことがコンプレックスなんです。なので、特定の専門分野を強くするというよりは、基礎をしっかり教えるということをやりたくて、専門性よりも色々な分野の基礎を大切にしたいと考えています。

・仲間 5

会社として何を実現したいか、働く上でどういうモチベーションがあるかを共有できている人と仕事をすることが大事で。そのあたりが合わない人間が入ってきた場合、目的であったり自由度の尊重とかでぎくしゃくしてしまうと思うので。

・お金 5

働くことって、人生を切り売りしているようなものなので。やりたいことと仕事が一緒だったらいいと思うんですが、ちょっとズレる場合は「やりたい事を我慢した手当」的に多めにお金をもらったほうがいいと思っています。お金をもらって蓄えさえすれば、仕事を1年休んでやりたいことやる、という選択もできるので。

・事業内容 5

事業に賛同しないと作る物がブレてしまうので。「この技術を使いたいから」というモチベーションだけだと、事業がちゃんとドライブしないと思っています。技術よりも、事業自体や事業を通じて自分がどう幸せになるかというほうが重要かなと。「このサービスのおかげで自分の生活がすごく潤って嬉しい」というモチベーションでやりたいですね。

・働き方自由度 3

色々やりたい性格なので、それなりの自由度は欲しいですね。その一方で、なんだかんだ世話焼きで、困っていたら手を出して、残業もバンバンやっちゃうタイプです。なので、ある程度の自由度は持っていないとずっと会社にいてしまいそうだなと。あと、家で仕事するときはずっとベッドに寝転んで作業をしているので、そのくらいの自由度はほしいです(笑)。

・会社愛 0

事業内容と仲間がちゃんとしていたら勝手に生まれてくるものだと思うので、それ自体を気にしなくてもいいのかなと思います。

――最後に、キャリアに迷う方にメッセージをいただければと思います。

井関 僕は好き勝手生きていて結婚もしていない身なので、「自由に生きようぜ」と無責任に言うのもどうかなとは思うんですが(笑)。イベントをやりまくって自分中心に自分の生活が回せているような気がします。世間には歯車でいようとしてあまり自分の意見を言わない方も多いと思います。自分が幸せになるために、もっと自分で動いたほうが良いんじゃないでしょうか。転職するというだけじゃなくて、今いる会社の中で自分がもっと働きやすくするためにできることもあると思います。

<了>

ライター:澤山大輔


Forkwell Portfolioは、エンジニア向けのポートフォリオサービスです。 Gitリポジトリを解析して、あなたのアウトプットをグラフィカルに可視化します。

Forkwell Portfolioのご登録はこちら!

20180925152538