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XRスタートアップ5社が、六本木一丁目に集結!「XRmas」レポート(前編)

f:id:forkwell:20190207110826j:plain さる2018年12月19日、インキュベイトファンド株式会社株式会社groovesによるVR合同イベントXRmas – 世界中をワクワクで包み込むXRスタートアップが集結が開催され、5社によるセッションが行なわれた。

インキュベイトファンド社は、関連ファンドを通じて300社以上のスタートアップへ投資活動を行なってきたベンチャーキャピタル。一方、groovesはこの「Forkwell Press」をはじめ、IT企業とエンジニアの最適なマッチングを実現するプラットフォームを提供しており、両社は業務提携を通じて、成長意欲高いエンジニアと投資先企業との出会いが促進され、革新的なビジネスを展開するスタートアップの成長に寄与することを目指している。

本記事では、同イベントの模様を前後編に分けて紹介する。

「この場をスタートとし、新しいチャレンジを生みたい」インキュベイトファンド株式会社・壁谷俊則氏

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インキュベイトファンド・壁谷俊則氏(以下、壁谷) 壁谷と申します。弊社はベンチャーキャピタル業界において、未公開企業さんに出資させていただき、一緒に成長するスタンスでやらせていただいている企業です。

2010年に設立し、赤浦徹、本間真彦、和田圭祐、村田祐介の4名がイコールパートナーシップ、代表取締役社長が4名いるという比較的珍しいスタイルで経営している会社です。広義のインターネットテクノロジー向け投資を中心に出資を行ない、累計で378億円の流入を行ないました。投資した会社様の数も日本最大規模となります。

VR(Virtual Reality[仮想現実])、AR(Augumented Reality[拡張現実])、MR(Mixed Reality[複合現実])などを総称し「XR」と呼ばれる業界があります。その中で、今回は特にAR領域にチカラを入れている5社から計6名のエンジニアさんをお招きし、お話いただくイベントとなります。ゼロからイチを生み出し、未来の楽しいことや新しいマーケットを作っていきたいと思います。登壇される方々は、以下の5社6名の方となります。

[出演順]

  • 株式会社ENDROLL : CEO 前元 健志
  • 株式会社meleap : CEO 福田 浩士 氏 /リードエンジニア 増田 博志
  • 株式会社プレースホルダ :エンジニア クルニアワン ソニ
  • プレティア株式会社 :CEO 牛尾 湧
  • ティフォン株式会社 :エンジニア 井澤 亮

これまでのベンチャーキャピタルのHR支援は、どうしてもパートナー個人の属人的な人脈や繋がりの中で人をご紹介することに始終してしまっておりました。しかし、知名度やノウハウが不足している創業期のベンチャー企業の人材確保は死活問題です。インキュベイトファンドでは、人材支援を本格化し、昨年度、VC・個人の方・スタートアップの3者を繋ぐタレントネットワークシステムをリリースいたしました。今年はいろいろなセクション、いろいろな方々と連携し、試行錯誤を進めていきたいと思っています。

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grooves・赤川朗(以下、赤川) 本日はお集まりいただき、ありがとうございます。株式会社groovesで、Forkwellというサービスの事業部長を務めさせていただいています赤川と申します。

ForkwellはITエンジニアの方の技術力を可視化し、企業とエンジニアの最適なマッチングを行なうプラットフォームを運営しています。たくさんの企業様に使っていただいていまして、基本的にはSIerさんやSESさんのような求人は扱っていず、「事業を伸ばしていくんだ」という会社さんにご利用いただいています。

インキュベイトファンドさんとも業務提携させていただいており、われわれのユーザーさんの中でスタートアップに興味がある方がいましたらインキュベイトファンドさんを通じておつなぎしております。インキュベイトファンドさんは技術的なスタートアップにかなり投資をされており、エンジニアを募集している企業さんをたくさんご存知です。そうした企業さんにお繋ぎすることを取り組ませていただいております。

弊社は、2018年8月末の時点で去年の業績に迫る実績を挙げさせていただきました。この業績を何に還元するかといえば、やはりエンジニアコミュニティに対してです。かなり積極的に行なわせていただいており、2018年に入ってから本日まで292点のイベントスポンサーを務めさせていただきました。懇親会の費用や、人を招待するための費用を負担させていただき、これまで累計1,000万円に達しました。

本日のイベントもForkwellがスポンサーとして入らせていただき、エンジニア業界をもっと盛り上げていきたい、そうしないと日本のIT産業は伸びていかないと思っております。どうかよろしくお願いいたします。

壁谷 赤川さん、ありがとうございます。まずはトップバッター、株式会社ENDROLLさんからよろしくお願い致します。

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「ゲームの力で現実を再定義しよう」/株式会社ENDROLL CEO:前元 健志氏

前元 株式会社ENDROLLでCEOを務めています、前元健志と申します。弊社はスマホARベースのエンターテイメントを作っている会社で、12月12日を持ちまして設立1年です。かなり若い会社で、この場では皆さん大先輩ばかりで恐縮ですがお付き合いください。

私は、1993年生まれの25歳です。中学・高校でめちゃくちゃゲームにハマり、軽度の引きこりでした。本日は技術ゴリゴリの話よりは、どちらかというとビジネス、事業よりのところを中心にお話しします。

弊社は、AR×エンターテイメントのスタートアップです。2018年の夏には「ノンフィクション・レポート」という<あなたの住む「実際の世界」から脱出する|本格派シナリオAR脱出ゲーム>のクローズドベータ版を公開しました。「自分が主人公となってプレイする」というのが本作の一つのキーワードですね。

本当にざっくりゲームについて説明いたしますと、「あれ、もしかして監視されてるかも?」みたいな誰しもが感じたことのある「妄想」を題材にしています。実際に動き回って自分を監視している存在を見つけ出し、世界に隠された真実にたどり着いていくようなゲームです。技術的には、位置情報をベースにしつつ、特定のオブジェクトをARマーカーとして”謎”のギミックを作り出しています。例えば、代々木公園にあるとある像を読み込むと”謎”が飛び出してきたりします。

現実世界のコンテンツを理解して情報を重ね合わせることがAR体験を豊かにするために重要なポイントだと思います。ただ、技術の成熟段階でいうと、現在のARは、スマホにとってのPHSのようなものだと考えています。 だからやっぱり綺麗なことだけはできなくて、表現上の創意工夫や、時としてスケーラビリティのない泥臭い開発も求められます。余談ですが、位置ゲームを作るとデバッグが地獄でしたね。炎天下の中自転車を乗りまわしてデバッグに勤しんだのは良い思い出です(笑)

さてここから、なぜ私たちがこんなに面倒なことをやっているのかについてお話しします。

僕たちはゲームの力で現実を再定義する会社です。世の中は画一的なルールで縛られていますが、ゲームの世界はとても自由で、シンプルです。実世界では自分の居場所を感じられなくなった人にでも、ゲームの力を使えば主人公になれる場所を用意することができます。そのためには、今までのディスプレイに収まった小さなゲーム体験じゃダメです。ゲームをディスプレイの外に開放し、自分が本当の意味で主人公になれるようなエンターテイメントを作りたいんです。

また世界全体の流れを見ると、2030年までには労働時間週15時間ぐらいの世の中が実現しようとしています。これは人が労働から解放され時間的な自由を手に入れることを意味しています。一方で得られた時間を何に消費していくかの解をまだ人は持ち得ていないとも感じています。少なくとも膨大な時間を注ぐにたるエンターテイメントが世界には存在していません。だからこそ僕たちはエンターテイメントをアップデートして、人の人生の全てをゲームに置き換えたいのです。

僕らが第一ステップとして作りたいのは、どこでも遊べるソーシャルなARRPGです。つまりポケモンGOをもっとAR化したようなものを作りたいんですね。ただ、技術的にはいろいろな障壁があります。ARは未熟で「PHSぐらい」という話をしましたけど、これがどれぐらいのタイミングで充足していくかは技術者の方とお話しながら予測を立てています。だいたい、2021年前後には十分ユーザーを満足させられるARゲームがリリースできる環境が整うだろうと見立てをしています。逆にいうと、そこまでにどれだけの事業資産を蓄えていられるかが重要になるので、弊社はそこから逆算して事業戦略を組んでいます。

ゲームビジネスではどういうプレイヤーが勝つのかという点に関していうと、技術、データに優れていることはもちろんなのですが、根本的には「面白い会社が勝つ」のだとシンプルに思っています。
だからこそ、ARで表現する面白さについてもっとも詳しくなる必要があるのですが、これが非常に難しい。ゲームは開発もマーケも非常にお金がかかるので、コンセプトの検証もなかなか小さくできません。きちんとマネタイズできるようになるのもかなりグロースさせた後の話になります。そのため弊社では、開発・運用コストを下げつつもキャッシュフローが回りやすいビジネスモデルを通して、効率良い「面白さの検証」を行なっていきます。

具体的には、ロケーションベースのARゲームイベントを3ヶ月スパンくらいで開催しユーザーさんに参加チケット分の料金をいただいています。2019年にはいくつか仕込んでいるものがあるのですが、まだ公にはできないためもしリリースを見かけたら是非参加してください(笑)

会社についてのお話が多くなってしまったので、最後に開発面のお話をします。ARの課題は山積みですが、弊社がもっとも重要視しているのはインターフェイスデザインです。スマホARは体験としては空間的なのに、タッチインターフェイスはただのディスプレイ、つまり平面なんですよね。ここの関係性の矛盾って、どうにかしないといけないよねと。だからこれまでの操作は一度忘れて、音声UIやハンドジェスチャーなどの研究を進めています。

あとはAR体験はマーカーレスであるべきだと思いますが、現状マーカレスでいくとAR体験は薄味になりがちです。まだARは現実のコンテキストを理解するできないため、ポケモンGOのARモードみたいな感じにどうしても収まってしまいます。そういった意味では、マーカーベースではありながらもコンテンツとしての汎用性を失わないように、道路標識などの、どこにでも偏在しているものを学習してマーカーとして捉えるような取り組みも今後はしていこうとしています。

他にもVRとARのハイブリッド的なアプローチだったりカメラを向けることでお化けを確保するみたいなギミックだったり、とにかく多くのパターンを検証しています。何が正解か全く解が出ていない市場なので、これからAR業界に入られる方はそういった研究者意識なんかが強いととても面白いと思います。

最後になりますが、ゲームが終わる瞬間って、とても儚いけど一番気持ちが高まるじゃないですか。最近は終わらないソシャゲが一般的になってきて、ユーザーがゲームを終える瞬間が「達成」ではなくて「飽き」になってきているのがとても気になっていました。だからこそ、弊社ウチが作るコンテンツは常にエンドロールが流れる瞬間が1番面白くありたい。そういう思いを込めて、この社名をつけました。

2019年は市場にもたくさんコンテンツを出していこうと思いますので、是非弊社が作るコンテンツのエンドロールまでお楽しみにいただければと思います。

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「HADOを通じ、サッカーを超える市場を目指したい」株式会社meleap/CEO福田 浩士氏、リードエンジニア増田博志氏

壁谷 続きまして、株式会社meleap(メリープ)さんお願いいたします。

福田 株式会社meleapの福田と申します。今日はmeleapから福田と増田の2人でお送りします。10分という短い時間ですけど、2人で5分ずつぐらいお話をさせていただきます。

私は株式会社meleapという会社でやっている福田と申します。今から5年前に会社を立ち上げました。何をやっている会社かというと、「HADO」というARを使ったスポーツゲームです。現在メンバーは40名で本社は東京、支社がロサンゼルスにあります。

www.youtube.com

こちらが、HADOを実際にやっている動画です。頭にゴーグルをかけ、腕にセンサーを装着してエナジー砲を撃ち合って対戦します。3対3でのチーム戦です。攻め役とか守り役とか、役割分担をして競っていきます。

制限時間は80秒、その中でどれだけ多くのスコアが取れたかを競い合います。2年前から世界大会も開催しており、2018年12月8日には第三回大会を行ないました。世界7都市から東京に代表選手が集まり、東京タワーでナンバーワンを競う世界大会になっています。大会は毎週たくさん行なっていて、プレーヤーの方々はチームを作ってそれこそ部活のように、毎日練習して、人生かけて挑んでいる人たちもいます。

HADOは「テクノスポーツ」と言っています。テクノロジーを使った新しいスポーツですね。このテクノスポーツを育てていくというのが、僕らのやっていることです。今まで皆さんご存知のサッカー、野球、テニスというのを「アナログスポーツ」と言っています。そして高度社会になり、新しく「モータースポーツ」が生まれました。F1とかバイクとかですね。

そしていま、情報社会となりAR、VR、AIが出てきている中で、必ずや次世代の3番目となるスポーツが来るだろうなと思っています。僕らはそこを「テクノスポーツ」と呼んでいて、そのリーダーになって道を切り開いていこうと考えています。

まずやっているのは、店舗ビジネスです。HADOを遊べるところを用意し、お金を払って遊んでもらう形です。現在は日本を含め23カ国で展開しており、常設でいうと52店舗になります。アジア各国、南米、北米、ヨーロッパ、中東、ロシア、最近はアフリカにも出しています。世界各国で受け入れていただいているというのが、HADOの特徴です。

この店舗を展開するだけじゃなくて、展開した後に文化として育てることも考えています。そのために、各店舗でイベント、大会を開催することでプレーヤーコミュニティを活性化しています。例えば、国内で行なっている年間の大会スケジュール。この中でビギナーズカップもあればマスターズリーグもあるし、ワールドカップ等の大きい大会もあります。週に1回、2回のペースで必ず大会を行っているので、初心者でも勝つために必死になって練習するんですね。

チームを作って何度も店舗に通う、それが1つのモチベーションになっています。総額1,200万円の報酬も用意しています。

ご存知のように、スポーツはかなり大きい市場です。例えばNFLは1.4兆円、プレミアリーグで約5,000億円、最近話題のe-sportsは1,000億の市場になってきています。プロリーグがあって、ここまで観戦ビジネスとして大きくなっています。

僕らもこの先プロリーグを立ち上げ、観戦スポーツとしてサッカーを超えるメジャースポーツを育てていきたいと思っています。なかなか簡単ではないんですけど、加速度的に大きく成長できると思ってます。今まさに、番組として観戦ビジネスがスタートしています。いつでも観れるような番組形式で、各国のメディアにライツを販売していって世界各国でHADOを見る人を増やそうと2020年からプロのHADOリーグをスタートします。そして、次の年からはアメリカやアジアでスタートする計画で考えています。

このテクノスポーツは、ITを使った次世代のスポーツです。今後、ARプラットフォームが普及していけば誰もが遊べるようになります。サッカーボールを持っているように、ARデバイスを持っている人が増えればサッカーを超えるチャンスも出てくるかなと思っています。そこを目指して僕らはやっています。

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増田 変わりまして、エンジニアの増田がお送りします。私からは「AR開発のここが楽しい」という具体的な話に落とし込んでいきます。

私はフロントエンドエンジニアをしていまして、開発メンバー構成でいうと、コンテンツは今4つあってフロントエンドが4名と、サーバーサイドエンジニアも5名います。意外とサーバーサイドが多いなという感じで、全部で約15人の構成です。

AR開発のどこが楽しいかというと、まず開発手法が楽しい。携帯で覗き込むとこんな感じで、ARが出て来ます。だんだんと大きさを大きくして行く感じです。次は、机ぐらいの大きさで打ち合おうみたいなモードになります。今はそれなりに大きい開発スペースを作れるようになって、全員で大きいところで撃ち合ってという感じになってきました。

次は試行錯誤の話ですね。モノを振り回す際に、それを頭につけてできないかとか、ありとあらゆる試行錯誤をやっています。何もないところでポーズをとって、猛ダッシュしてどうだろうとやったり。真夏の日に汗ダクダクでもそのようなことをやってました。実際被ってレースを走ってみようよとか、それで「HADOカート」というコンテンツが始まったのですが、そんな試行錯誤をしています。

先進デバイスやXRデバイスがいろいろ出てくる中で、福田が言ったビジョンを達成できるようにやっています。うちの場合は、作ったコンテンツを外に持って行ってイベントにしたりもします。エンジニアなんですけど、脚立にヘルメットでガムテープを持って作業をしたりもしますね。

イベントに行くとみんなが笑顔で喜んでくれたり、時には負けて悔しくて泣いちゃう人とかもいて。自分の作ったコンテンツで、目の前でここまで喜怒哀楽を表現してくれるのを観ると本当に最高だなと思います。感動してしまいますね。

XRは今が生まれた時代、創世記です。何をやっても試行錯誤ですし、ユーザーの反応も「こんなの初めて」というものが多いです。こうした経験ができる、というのがXR業界で働く1番の楽しさかなと思っています。

福田 最後に今、BEAST COLOSSEUMというイベントを進めています。ちょうどスタートしたばかりの企画なんですけど、7人のbeastと呼ばれる猛者がいまして、全員倒すと賞金1,000万円が獲得できる企画です。一般の方も参加できるものです。第1回は募集終了してますけど、第2回もやるので興味があればぜひチャレンジしてみてください。

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「デジタル技術を使って、家族や仲間と楽しさを共有できる世界を作る」株式会社プレースホルダ エンジニア クルニアワン ソニ氏

壁谷 続きまして株式会社プレースホルダさんお願いします。

ソニ こんばんは。プレースホルダのエンジニア・ソニです。今日はプレースホルダが開発運営している「リトルプラネット」というデジタルテーマパークについて話をしたいと思います。

いきなりですが、キャラクターを紹介したいと思っています。弊社が開発しているモグラの「モグー」です。モグラのくせに暗いところが苦手、という特徴があります(笑)。このモグーは、リトルプラネットの中にいます。リトルプラネットのコンセプトは日常ではない、違う世界に入っていろんな感動、いろんな発見をして、その世界観に没頭できる空間作りを目指しています。

リトルプラネットは、子どもに発見と感動を与えることを目的としています。一番前に出したいキーワードは想像力、探究心、楽しさです。他にも、昔ながらの遊び、感動、家族と一緒にいる時間。そういうものは、リトルプラネットのコンセプトです。リトルプラネットはリアル店舗であり、デジタルテーマパークでもあります。ディズニーランドみたいなテーマパークをイメージしてもらって構いません。アトラクションがあり、施設運営をしています。

われわれプレースホルダは、「元々何もなかった空間に、デジタルなどの技術を使って自由にエンターテインメント体験を生み出していく」という発想のもとで生まれ名付けられた会社です。オフィスは五反田TOCビルの4階にあります。ミッションは、Create dream and excitement。デジタル技術を使ってイマジネーションを刺激する体験を提供し、家族や仲間と喜びや楽しさを共有できる世界を作ることを追及しています。

1つ目のプロダクトをどうするか考えて、出した答えの1つが子ども向けのデジタルエンターテイメント・テーマパーク。それがリトルプラネットであり、「遊びが学びに変わる場所」と考えています。いろいろなことを、子どもに発見してほしいです。

どんな遊びかといえば、「昔ながらの遊び」というのがメインコンセプトです。昔やってた遊びを、デジタルを使って実現することが大きなコンセプトになっています。
子どもに発見、感動を与えたいので、子どもの様子をみてどういった発見があるんだろう、どういった面白さがあるんだろうという風に考えて、1つ1つのアトラクションにこだわるポイントを決めています。

例えばSAND PARTY!というAR砂場。普通の白い砂に、プロジェクターを使って校庭の情報を写しています。ARマーカーを使っていますが、子どもに「こうしたらこう動くんだな」という発見をしてもらう目的があります。虫眼鏡のARガジェットがあると、見えないものが見える宝探しのような遊びができます。

次は、PAPER RIKISHIという塗り絵のアトラクション。塗り絵はいろいろ新しいことや面白い発想ができる遊びだと思っています。このアトラクションは、色を塗った紙をスキャンしスクリーンに投影すると3Dモデルに変身し戦うというもので、結構人気があります。こだわっている箇所は、キャラクターが2次元から3次元になって戦い出す点。「2次元の展開図として描かれた1枚の紙がこうなるんだよ」という話をしながら子どもの新しい発見、新しい学びにつながればと思っています。色の種類や組み合わせやキャラクターによっても、強さが変わります。もちろん「この色はこの動きをするんだよ」というのは話さず、店舗のスタッフが一緒に遊びながら、子ども達に発見してもらうのも目的です。

最後は「ZABOOM」というボールプール。いま1番大きいサイズのものですと、このイベント会場ぐらいのボールプールになります。壁もあって滑り台もあります。これは全部プロジェクションを用いており、インタラクティブなコンテンツが投入されています。

壁にボールを投げると、様々なインタラクションが楽しめます。ZABOOMのポイントは、主に基礎体力向上で、子どもはいろんな運動が好きなので、自由に遊べる空間が欲しいということでZABOOMを企画しました。また、的を定めて狙ってボールを投げることで空間把握力なども鍛えられます。

開発の話に移ります。私はもともとエンジニアで、パーク毎の設定やバックエンドにも関わっています。ゲームと異なり、セットアップや運営ツール等の周辺開発も必要になってきました。弊社で使っているのは主にデプスセンサーだったり、レーザーセンサーです。距離情報、画像認識を様々な工夫で使うことによってたくさんのアトラクションを実現しています。

VR技術もあります。VRヘッドセットは使わずコントローラだけで壁でデジタル落書きができるデジタルコンテンツも作っています。

コンテンツ開発以外には、運営、施工のツール開発も行います。
リトルプラネットでは、コンテンツだけではなくプロジェクターやアナログのセンサーも必要なため、開店前の設置作業が発生します。これをいかに簡単に行うかがエンジニアの腕の見せ所です。PCを閉店後にシャットダウンする、朝は自動的に起動する、アプリ更新があれば自動的に各パークに展開するといった運営部分のツールも開発しています。

もし興味がある方はオフィスの見学もお待ちしています!

<後編に続く>

ライター:澤山大輔